卓に組む十指もの言ふ夜の秋) 岡本眸 …
七夕のあしたの町にちる色帋 麻田椎花(あ…
夏山に勅封の大扉あり 宇佐美魚目 どっし…
大阪の屋根に入る日や金魚玉 大橋櫻坡子(…
盥にあり夜振のえもの尾をまげて 柏崎夢香…
夏痩せて瞳に塹壕をゑがき得ざる 三橋鷹女…
香水の一滴づつにかくも減る) 山口波津女…
くらき瀧茅の輪の奥に落ちにけり 田中裕明…
とらが雨など軽んじてぬれにけり 一茶(『…
丹田に力を入れて浮いて来い) 飯島晴子)…
ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき 桂信子…
水遊とはだんだんに濡れること 後藤比奈夫…