凍港や旧露の街はありとのみ) 山口誓子 …
個室のやうな明るさの冬来る 廣瀬直人 こ…
菊人形たましひのなき匂かな) 渡辺水巴 …
ほこりつぽい叙情とか灯を積む彼方の街 金…
つぶやきの身に還りくる夜寒かな) 須賀一…
桔梗やさわや/\と草の雨 楠目橙黄子(く…
秋の餅しろたへの肌ならべけり 室生犀星(…
しんじつを籠めてくれなゐ真弓の実 後藤比…
一瞬で耳かきを吸う掃除機を見てしまってか…
鳥屋の窓四方に展けし花すゝき 丹治蕪人(…
秋冷やチーズに皮膚のやうなもの) 小野あ…
背のファスナ一気に割るやちちろ鳴く 村山…