蜷のみち淡くなりてより来し我ぞ) 飯島晴…
祈るべき天と思えど天の病む 石牟礼道子 …
唐太の天ぞ垂れたり鰊群来) (山口誓子 …
誰をおもひかくもやさしき雛の眉 加藤三七…
雛まつり杉の迅さのくらやみ川) 飯島晴子…
三月の旅の支度にパスポート 千原草之 …
誰も口にせぬ流氷の向かうの地 塩崎帆高 …
とぼしくて大きくて野の春ともし) (鷲谷…
故郷のすすしの陰や春の雪) (原石鼎 (…
屋根替の屋根に鎌刺し餉へ下りぬ 大熊光汰…
人のかほ描かれてゐたる巣箱かな) (藤原…
紅梅の気色たゞよふ石の中) 飯島晴子 「…