螢とび疑ひぶかき親の箸) 飯島晴子 初…
昼顔もパンタグラフも閉ぢにけり 伊藤麻美…
赤ばかり咲いて淋しき牡丹かな 稲畑汀子 …
夏至白夜濤たちしらむ漁港かな 飯田蛇笏(…
虹の後さづけられたる旅へ発つ) 中村草田…
キャベツに刃花嫁衣裳は一度きり 山田径子…
黒揚羽に当てられてゐる軀(からだ)かな)…
水中に風を起せる泉かな) 小林貴子 今…
紫陽花のパリーに咲けば巴里の色 星野椿 …
厚餡割ればシクと音して雲の峰 中村草田男…
妻のみ恋し紅き蟹などを歎かめや) 中村草…
さよならと梅雨の車窓に指で書く 長谷川素…