いちじくを食べた子供の匂ひとか) 鴇田智…
琴墜ちてくる秋天をくらりくらり) 金原ま…
九十の恋かや白き曼珠沙華 文挾夫佐恵(『…
ひるすぎの小屋を壊せばみなすすき 安井浩…
秋灯の街忘るまじ忘るらむ) 髙柳克弘 …
蜩や久しぶりなる井の頭 柏崎夢香(かしわ…
秋思かがやくストローを嚙みながら) 小川…
もう逢わぬ距(へだた)りは花野にも似て …
ある年の子規忌の雨に虚子が立つ 岸本尚毅…
寝そべつてゐる分高し秋の空) 若杉朋哉 …
駅蕎麦の旨くなりゆく秋の風 大牧広(『大…
雨月なり後部座席に人眠らせ) 榮 猿丸 …