たくさんのお尻の並ぶ汐干かな 杉原祐之 …
わが家の見えて日ねもす蝶の野良 佐藤念腹…
土のこと水のこと聞き苗を買ふ 渡部有紀子…
浜風のほどよき強さ白子干す 橋川かず子 …
飛んでゐる蝶にいつより蜂の影 中西夕紀 …
啜り泣く浅蜊のために灯を消せよ 磯貝碧蹄…
銀座明るし針の踵で歩かねば 八木三日女(…
象の足しづかに上る重たさよ 島津亮(『紅…
花散るや金輪際のそこひまで 池田瑠那 映…
白魚の目に哀願の二つ三つ 田村葉 同僚の…
三角形の 黒の物体オブジェの 裏側の雨 …
麗しき春の七曜またはじまる 山口誓子 堀…