嵐の埠頭蹴る油にもまみれ針なき時計) 赤…
秋天に雲一つなき仮病の日 澤田和弥 ミス…
へうたんも髭の男もわれのもの 岩永佐保(…
きちかうの開きて青き翅脈かな() 遠藤由…
紅さして尾花の下の思ひ草 深谷雄大(『吉…
あさがほのたゝみ皺はも潦) 佐藤文香 ク…
秋の日の音楽室に水の層() 安西篤 「梅…
あとからの蝶美しや花葵 岩木躑躅(いわき…
麦打の埃の中の花葵 本田あふひ()(星野…
木の根明く仔牛らに灯のひとつづつ 陽美保…
春泥を帰りて猫の深眠り 藤嶋務 マンハッ…
日の遊び風の遊べる花の中 後藤比奈夫(ご…