蜩やチパナスのあたり雲走る 井岡咀芳(『…
東京の白き夜空や夏の果 清水右子 どこか…
ひと魂でゆく気散じや夏の原 葛飾北斎 俳…
かけろふやくだけて物を思ふ猫 論派 この…
香水や時折キッとなる婦人 京極杞陽 自分…
夕焼や答へぬベルを押して立つ 久保ゐの吉…
太宰忌や誰が喀啖の青みどろ 堀井春一郎(…
草田男やよもだ志向もところてん 村上護(…
麺麭摂るや夏めく卓の花蔬菜 飯田蛇笏 西…
あとからの蝶美しや花葵 岩木躑躅(いわき…
はなびらの垂れて静かや花菖蒲 高浜虚子…
郭公や何処までゆかば人に逢はむ 臼田亜浪…