「十六夜ネ」といった女と別れけり 永六輔…
葛の花来るなと言つたではないか 飯島晴子…
妻が言へり杏咲き満ち恋したしと 草間時彦…
卓に組む十指もの言ふ夜の秋) 岡本眸 …
枯葉言ふ「最期とは軽いこの音さ」) 林 …
ビーフストロガノフと言へた爽やかに 守屋…
鳥けもの草木を言へり敗戦日 藤谷和子 一…
抱く吾子も梅雨の重みといふべしや 飯田龍…