
2026年10月8日(木)、スウェーデン・アカデミーにより今年度のノーベル文学賞をカナダの詩人、アン・カーソンさん(76)に授与することを発表した。アン・カーソンは、1950年6月21日生まれ。古代ギリシア・ローマ文学の研究を基盤としながら、詩、散文、エッセイ、翻訳、戯曲、オペラ、評論などのジャンルを横断する作品を発表している。古典文学の翻案と現代的な主題を組み合わせた独自の文体で知られ、代表作に『Autobiography of Red』(赤の自伝)、The Beauty of the Husband(夫の美しさ)、Nox(ノックス)、Float(フロート)、Wrong Norma(かみあわないノーマ)などがある。受賞理由は「大胆で独創的な作品群により現代文学に新たな形式を生み出した」こと。邦訳は現時点で、98年に発表された「赤の自伝」で、歌集などの書籍を手掛ける福岡の出版社、書肆侃侃房から2022年に出ている。

怪物と英雄が恋をした。言葉が存在を解放する。
ノーベル文学賞最有力とも言われるアン・カーソンの代表作。
古代ギリシアの詩人ステシコロスが描いた怪物ゲリュオンと英雄ヘラクレスの神話が、ロマンスとなって現代に甦る。詩と小説のハイブリッド形式〈ヴァース・ノベル〉で再創造された、アン・カーソンの代表作ついに邦訳。
これほど心を揺さぶる作品に出会ったのは久しぶりだ。━━アリス・マンロー
アン・カーソンは前衛的で博識で心を掻き乱す書き手だ。彼女の多彩な声と才能がおそらく最もよく表れている『赤の自伝』は、人を惹きつけて離さない偉大な作品だ。━━スーザン・ソンタグ