【冬の季語】セロリ

【冬の季語=三冬(11月〜1月)】嚏(嚔)

英語のスペルはcelery。ヨーロッパから地中海沿岸の原産といわれ、日本には16世紀の終わりごろに、中国から朝鮮半島を経て伝わった。フランス語は「セルリ」。また、西洋種がオランダ船で渡来したことにちなんで、「オランダ三葉」という和名をもつ。加藤清正が文禄・慶長の役の際にニンジンの種と騙されて日本に持ち帰り、「清正ニンジン」と呼ばれたという説もある。

香味野菜のため、ピーマンと並んで子供が嫌う野菜のひとつでもある。実際、完全な食用種としてのセロリが輸入されたのは江戸時代のことであるが、クセが強すぎてまったく普及しなかった。日本で普及したのは昭和30年代、食生活が洋風化してからのことである。

和清西洋料理法自在(明治31年)に見えるレシピ

【セロリ(上五)】
根セロリを冥王星と懐かしむ 秋尾敏
セロリ噛み高原に星増やしけり 井上弘美
セロリ棒貸してごらんと齧らるる 谷口智行

【セロリ(中七)】
胸に抱く青きセロリと新刊書 館岡沙緻(館岡幸子)
あつさりと漬けしセロリを朝の卓 吉田千嘉子

【セロリ(下五)】
淡雪塩さつと一振りセロリの香 尾池和夫
八ヶ岳真正面にセロリ畑 森田純一郎

【その他の季語と】


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