【ミニ解説】
年があけて初めて包丁を使うこと。「俎始」とも。
年があけて初めて台所に入ることを「初厨」と呼ぶこともある。
【包丁始(上五)】包丁始せりせり飛んで鯛うろこ 秋元不死男包丁始鯛もをこぜも腹裂かれ 鈴木真砂女
【包丁始(中七)】到来の鯛を包丁始めかな 島村正ネクタイに白衣包丁始かな 黒田杏子パプリカの赤を包丁始かな 西山ゆりこ
【包丁始(下五)】
煌々と渇き渚・渚をずりゆく艾 …
メロン食ふたちまち湖を作りつつ…
熟れ麦はほろびのひかり夕日また…
しまうまがシャツ着て跳ねて夏来…
捩花の誤解ねぢれて空は青 細谷…
今年の蠅叩去年の蠅叩 山口昭男…