「風邪」の一症状で、「咳」をすること。
「せく」「しわぶく」と音数に従って読み分ける。
【咳(上五)】咳き込めば我火の玉のごとくなり 川端茅舎咳こんでいいたいことのあふれけり 成田三樹夫咳くと胸の辺に月こぼれきぬ 角川源義咳熄んで大きな石をみつめゐる 菅原鬨也
【咳(中七)】誰か咳きわがゆく闇の奥をゆく 篠原梵ことさらに咳こみ母を独り占め 保田貴子
【咳(下五)】痩身の少女鼓のやうに咳く 福田甲子雄ダリの青キリコの赤と咳けり 四ッ谷龍
【その他の季語と】柩行く冬田ぞ咳のひびきける 加藤楸邨
しまうまがシャツ着て跳ねて夏来…
捩花の誤解ねぢれて空は青 細谷…
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