連載・よみもの

「野崎海芋のたべる歳時記」お米のサラダ


お米のサラダ

Salade de riz


毎日暑いですね。
フランスの夏の定番、「お米のサラダ」。
私たち日本人にとってお米は主食ですが、フランスでは野菜の一種という扱い。肉料理のつけ合わせや、このようなサラダに使われることが多いのです。

茹でたお米に具材を混ぜ、ヴィネグレットと呼ばれる基本的なドレッシングで和えるだけ。
ビネガーの酸味を強めに効かせたヴィネグレットとお米の組み合わせは、ちょっと鮓飯のようでもあり、家族にも好まれています。

写真ではツナと黒オリーブ、かにかまなどを使っています。かにかまはヨーロッパ でもよく見かける食材。フランスではスリミ(surimi)と呼ばれていました。
その時々で、角切りのハムやプロセスチーズ、アンチョビやピクルスなど、ありあわせの具材で適当に。タッパーにつめてピクニックにも持って行きやすく、よく作っていました。
家でのおもてなしには、くり抜いたトマトに詰めたり、ニース風サラダに添えて、冷やしたロゼワインに合わせています。

炎熱や勝利の如き地の明るさ  中村草田男

季語【炎熱】【炎暑】【鮓】【トマト】【蕃茄】

*本記事は野崎海芋さんのInstagram( @kaiunozaki )より、ご本人の許可を得て、転載させていただいております。本家インスタもぜひご覧ください。


【執筆者プロフィール】
野崎 海芋(のざき・かいう)
フランス家庭料理教室を主宰。 「澤」俳句会同人、小澤實に師事。平成20年澤新人賞受賞。平成29年第一句集『浮上』上梓。俳人協会会員。



【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第67回】 伊賀上野と橋本鶏…
  2. 【連載】俳人のホンダナ!#6 藤原暢子
  3. 倉田有希の「写真と俳句チャレンジ」【第5回】
  4. 【#37】『愛媛 文学の面影』三部作受賞と愛媛新聞の高橋正剛さん…
  5. 神保町に銀漢亭があったころ【第26回】千倉由穂
  6. 「野崎海芋のたべる歳時記」鯛の塩釜焼き
  7. 【連載】加島正浩「震災俳句を読み直す」第4回
  8. 【読者参加型】コンゲツノハイクを読む【2022年5月分】

おすすめ記事

  1. 【冬の季語】冬うらら
  2. 川を見るバナナの皮は手より落ち 高濱虚子【季語=バナナ(夏)】
  3. 秋灯机の上の幾山河 吉屋信子【季語=秋灯(秋)】
  4. GAFA世界わがバ美肉のウマ逃げよ 関悦史
  5. 【第22回】新しい短歌をさがして/服部崇
  6. 【春の季語】鷹鳩と化す
  7. 俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第52回】 新宿と福永耕二
  8. 【新年の季語】小正月
  9. 日の遊び風の遊べる花の中 後藤比奈夫【季語=花(春)】
  10. ビール買ふ紙幣をにぎりて人かぞへ 京極杞陽【季語=ビール(夏)】

Pickup記事

  1. 夜着いて花の噂やさくら餅 關 圭草【季語=桜餅(春)】
  2. いちじくを食べた子供の匂ひとか 鴇田智哉【季語=いちじく(秋)】
  3. 【秋の季語】秋蝶
  4. 水鳥の和音に還る手毬唄 吉村毬子
  5. かゝる世もありと暮しぬ春炬燵 松尾いはほ【季語=春炬燵(春)】
  6. 【夏の季語】サイダー
  7. ひっくゝりつっ立てば早案山子かな 高田蝶衣【季語=案山子(秋)】
  8. 【連載】加島正浩「震災俳句を読み直す」第4回
  9. 【秋の季語】朝顔
  10. 神保町に銀漢亭があったころ【第109回】川嶋ぱんだ
PAGE TOP