
【新年の季語(1月)】常陸帯
常陸帯(ひたちおび)祭のこと。かつて1月14日に行われていたとされる、常陸国鹿島神宮の祭礼で行われた結婚を占う神事。男たちが帯に書いた和歌を神前に供え、それを選び詠んだ女を妻に迎えるというものでした。また別の時代の古文書によると、二つの帯の先端に男女の和歌と名を記し、神職がその先を結び合わせて結婚の相手を占ったこともあるという。
「常陸帯」は、十四代仲哀天皇の妃である神功皇后の腹帯と伝えられ、鹿島神宮の宝物として保管されている。神功皇后が戦に出る時に鹿島神宮の神様のご加護を願ってこの帯を身に着け、応神天皇を無事にご出産したことにちなんで現在、鹿島神宮の安産のお守りにも用いられている。
ちなみに、美人画で知られた喜多川歌麿は、『常陸帯』(寛政12年刊行、黒摺半紙本三冊)とした艶本を書いている。

【常陸帯(上五)】
【常陸帯(中七)】
【常陸帯(下五)】
仮りにだに我名しるせよ常陸帯 松瀬青々