回廊をのむ回廊のアヴェ・マリア) 豊口陽…
目つぶりて春を耳嚙む処女同志 高篤三(川…
名ばかりの垣雲雀野を隔てたり 橋閒石(『…
東風吹かば吾をきちんと口説きみよ 如月真…
詩に瘦せて二月渚をゆくはわたし 三橋鷹女…
やがてわが真中を通る雪解川 正木ゆう子 …
春の雪指の炎ゆるを誰に告げむ 河野多希女…
片手明るし手袋をまた失くし 相子智恵 な…
血を血で洗ふ絨毯の吸へる血は) 中原道夫…
絵杉戸を転び止まりの手鞠かな 山崎楽堂(…
年を以て巨人としたり歩み去る 高浜虚子(…
靴音を揃えて聖樹まで二人 なつはづき(『…