【夏の季語=晩夏(7月)】鰻
鰻は栄養価が高く、万葉の昔から「夏負け」によいとされてきた。
歌人の斎藤茂吉が、大の鰻好きであったことは有名。
「土用の丑の日」には「土用鰻」を食べるならわしがあるが、近年は価格が高騰しており、なかなか手が出ない。
【鰻(上五)】
鰻食ふカラーの固さもてあます 皆川盤水
鰻裂くを一心に見ていぶかしむ 細見綾子
鰻屋の仲居が妙に打ち解けて 太田うさぎ
鰻食ふことに疲れてをりにけり 相沢文子
鰻重を真つ直ぐ伸びてゆく光 西村麒麟
大鰻くろぐろと焼け村のごとし 谷雄介
【鰻(中七)】
【鰻(下五)】
かしづかぬ女となりて鰻食ぶ 渡辺純枝
【その他の季語と】
鰻焼く春一番の白波に 岸本尚毅