冬の季語

【冬の季語】火事

【冬の季語=初冬〜晩冬(11月〜1月)】火事

火によって建築物などが消失すること。多くはタバコの不始末、焚き火などの火の使用、そして放火などの人為的な理由で起こる。季語としては、乾燥していて火事の発生率が高くなりという点で、冬に分類されている。

歴史的仮名遣いだと「くわじ」。


【火事(上五)】
赤き火事哄笑せしが今日黒し 西東三鬼
遠火事に目が覚め死後を思ひをり 菖蒲あや
火事かしらあそこも地獄なのかしら 櫂未知子
火事が遠くてなけなしの葉を降らす 大塚凱

【火事(中七)】
映画出て火事のポスター見て立てり 高濱虚子
遠けれど御所より火事の焔見ゆ 波多野爽波
胸にまだ火事の火の燃え詩集買ふ 皆吉司
少年美し雪夜の火事に昂りて 中村苑子
今思へば皆遠火事のごとくなり 能村登四郎
師と少年宇宙の火事を仰ぎつつ 安井浩司
ガラス戸の遠き夜火事に触れにけり 村上鞆彦

【火事(下五)】
暗黒や関東平野に火事一つ 金子兜太
巻き尺を巻きもどしゐる昼の火事 柿本多映
内装がしばらく見えて昼の火事 岡野泰輔
地底ですか地底ですねと火事の客 佐山哲郎
キャバ嬢と見てゐるライバル店の火事 北大路翼
いくたびも焼けたる寺の又も火事 髙柳克弘

【その他の季語と】
一月の火事いきいきと風下へ 三橋敏雄


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