季語・歳時記

【秋の季語】虫籠/むしご

【秋の季語=三秋(8月〜10月)】虫籠/むしご

【解説】秋といえば虫の鳴き声ですが、それを愛でるための飼育容器がこれ。今はプラスチックのカゴ(下記参照)が安価で主流ですが、かつては竹ひごを使った虫かごも多く見られました。夜店などに出ていた「虫売」には、必ずこの竹製の虫かごが置かれていたものです。

【関連季語】虫、虫売、松虫、鈴虫、蟋蟀など。

【虫籠】
虫籠を月さす方へ吊りかへて    古賀まり子
虫籠に虫ゐる軽さゐぬ軽さ     西村和子
虫籠の中の荒野を一騎来る     今井聖
虫籠になすび夜食になすびかな   岸本尚毅
虫籠は死んだら次の虫が来る    北大路翼

【その他】
獣骨を磨きて虫の籠とせる     日原傳

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 【春の季語】春雨
  2. 【夏の季語】梅雨に入る
  3. 【春の季語】恋の猫
  4. 【新年の季語】注連の内
  5. 【夏の季語】田植
  6. 【秋の季語】新酒/今年酒
  7. 【秋の季語】残暑
  8. 【冬の季語】白鳥

おすすめ記事

  1. 【春の季語】バレンタインの日(バレンタインデー)
  2. 【結社推薦句】コンゲツノハイク【2022年10月分】
  3. 日蝕の鴉落ちこむ新樹かな 石田雨圃子【季語=新樹(夏)】
  4. 【書評】吉田林檎『スカラ座』(ふらんす堂、2019年)
  5. 【秋の季語】八月
  6. さみだれの電車の軋み君が許へ 矢島渚男【季語=さみだれ(夏)】
  7. 「野崎海芋のたべる歳時記」わが家のクスクス
  8. 「パリ子育て俳句さんぽ」【10月15日配信分】
  9. 春林をわれ落涙のごとく出る 阿部青鞋【季語=春林(春)】
  10. へたな字で書く瀞芋を農家売る 阿波野青畝【季語=山芋(秋)】

Pickup記事

  1. 【冬の季語】寒卵(寒玉子)
  2. 【書評】広渡敬雄『俳句で巡る日本の樹木50選』(本阿弥書店、2021年)
  3. 【冬の季語】春を待つ
  4. ふんだんに星糞浴びて秋津島 谷口智行【季語=星糞(秋)】
  5. 【読者参加型】コンゲツノハイクを読む【2022年5月分】
  6. 【書評】三島広志 第1句集『天職』(角川書店、2020年)
  7. 【春の季語】菜の花
  8. 水底を涼しき風のわたるなり 会津八一【季語=涼し(夏)】
  9. 木犀や同棲二年目の畳 髙柳克弘【季語=木犀(秋)】
  10. 結婚は夢の続きやひな祭り 夏目雅子【季語=雛祭(春)】
PAGE TOP