夏の季語

【夏の季語】日傘

【ミニ解説】

外出時のUV対策には必需品。


【日傘(上五)】
日傘さし海美しとひとことを  茨木和生
日傘差す人を大人と呼ぶ人も 杉田菜穂

【日傘(中七)】
昼が夜となりし日傘を持ちつづけ 波多野爽波
開きたる日傘忽ち城をなす  後藤比奈夫
寺町を日傘のほかは通らざる  日美清史
坂の上日傘沈んでゆきにけり 大串章
祈りとは白き日傘をたたむこと 渡辺誠一郎
国あげてひがし日傘をさしゆけり  大井恒行
あひみての後の日傘をひるがへす 中尾杏子
この街に生くべく日傘購ひにけり 西村和子
橋上に日傘をひらく合図かな  夏井いつき
結界は日傘の及ぶところまで  櫂未知子
昂然と仏蘭西日傘ひらきけり 櫂未知子

【日傘(下五)】
山うどの山出て市は日傘かな 一茶
鈴の音のかすかにひびく日傘かな 飯田蛇笏
遠くよりゴルフ見てゐる日傘かな  大場白水郎
けふのことけふに終らぬ日傘捲く 上田五千石
玄室を出て人の世の日傘さす  有馬朗人
臨時総会なる薄暗がりに日傘 渡辺誠一郎
思ひ出のあらねばかろき日傘かな  西村和子
折り合いをつけにゆく日やまず日傘 津田このみ
世を恋ひて明日に倦みをり日傘さす  仙田洋子
ため息の一つこぼるる日傘かな 藤本夕衣
階に差し掛かりたる日傘かな 堀切克洋

【その他】
美術館より白日傘黒日傘 浦川聡子

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