人悼む時のみぞおち青嵐 藤井あかり 火葬…
眼のなれて闇ほどけゆく白牡丹 桑田和子 …
あぢさゐはすべて残像ではないか 山口優…
五月雨や掃けば飛びたつ畳の蛾 村上鞆彦…
夏草を分けまつさをな妣の国 恩田侑布子 …
夏しんと遠くめぐらす朝の森 大牧広 大牧…
瀧壺を離れし水に歩を合はす 藤木倶子 …
黴くさし男やもめとなりてより 伊藤伊那男…
抱く吾子も梅雨の重みといふべしや 飯田龍…