【秋の季語】どぶろく(どびろく)

【秋の季語=晩秋(10月)】どぶろく(どびろく)

どぶろく(どびろく)は日本酒の一種で、いわゆる「濁酒(だくしゅ)」のこと。濾過して滓などを除去した透明な「清酒」の対義語で、濁った酒のことを指す。漉す工程を経ていないので、「もろみ」を楽しむことができ、栄養価としても、もろみの栄養をそのままに、米の持つアミノ酸やビタミンB群、糖も摂取できることから、古くから伝統的なお酒として親しまれてきた。かつては、岐阜県の白川郷が有名だったが、2002年の行政構造改革によって、今では北は北海道、南は宮崎県まで、日本の幅広い地域で特区の認定を受け生産されている。また、2006年からは全国どぶろく研究大会、翌年からは全国どぶろくコンテストが実施されている。

Screenshot

【どぶろく(上五)】
どびろくや酔うて肱つく膝の上  高浜虚子
どびろくや相酔うて知る汝が雄志 日野草城
どぶろくに 日籠ることのみおほく 富澤赤黄男
どぶろくやけふまたしまひ有耶無耶に 上田五千石
どぶろくは蛭子の神となりゐたり 岡井省二
どぶろくや都合といふはつきやすく 鷹羽狩行
どぶろくに酔うて親しき記紀の神 石甲斐初男
どぶろくにやがて話の濁り初む 杉阪大和
どぶろくがあると耳打ち杣の宿 伊藤伊那男
どぶろくや生涯村を出ぬ同士 伊藤庄平
どぶろくの瓶の吹雪を飲み干しぬ 鈴木総史

【どぶろく(中七)】
佇みてどぶろく呑みに入るつもり 桂信子
壜振つてどぶろくを濁らしにけり 後藤比奈夫

【どぶろく(下五)】

【その他の季語と】
名月やわれにどぶろく五合あり 正岡子規
どぶろくや金切声の鵙去りて 西東三鬼
亀鳴くやどぶろくのふと生臭き 篠崎央子


関連記事