【新年の季語】七種(七草)

新年の季語(1月)】七種(七草)

七種」は、もともとは正月7日の節句のことを指すが、「春の七種」の省略形としても用いられる。

人日」とも呼ばれる1月7日の朝に「春の七種」(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)の入った「七種粥」を作るという風習は、室町時代にはすでに行われていた。『公事根源』に「正月七日に七種の菜羹(菜の葉の汁)を食すれば其人万病なし」と記載がある。

常用の「七草」という字を当てることも多いが、「七種」とすることも多い。

*節句としての新年の季語「七種」は、こちらのページを参照のこと。


【七種(七草)(上五)】
七草に更に嫁菜を加へけり 高浜虚子
七種のはじめの芹ぞめでたけれ 高野素十
七草の根のほそほそと混み合へり 正木ゆう子
七草の数をひもとくやうに解き 上田日差子
七草をひたして水をかがやかす 杉山久子
七種のあつといふ間に一緒くた 岡田由季
七草や光りだしたらとぶつもり 小津夜景

【七種(七草)(中七)】
母のこゑ足して七草揃ひけり あざ蓉子

【七種(七草)(下五)】
代はどれも五百八十なな七草 松意


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