季語・歳時記

【新年の季語】人日

新年の季語(1月)】人日

古来中国では、「正月」の1日を鶏の日、2日を狗(犬)の日、3日を猪(豚)の日、4日を羊の日、5日を牛の日、6日を馬の日とし、それぞれの日にはその動物を殺さないようにしていた。そして、7日目を「人の日」とし、犯罪者に対する刑罰は行わないことにしていた。

また、この日には一年の無病息災を願って、また正月の祝膳や祝酒で弱った胃を休めるため、7種類の野菜(七草)を入れた羹(あつもの)を食する習慣があり、これが日本に伝わって「七草粥」となった。人日を含む五節句は江戸幕府の公式行事であり、将軍以下全ての武士が「七種粥」を食べて人日の節句を祝っていた。


【人日(上五)】
人日や本堂いづる汗けぶり 一茶
人日のすとんと昏れて了ひけり 杉本零
人日の雨青年をおびやかす 原裕
人日やにぎたまもまた臓のうち 野澤節子
人日やふところの手が腹を掻く 鈴木鷹夫
人日の日もて終りし昭和かな 稲畑汀子
人日の雲あふれくる竹どころ 友岡子郷
人日の茶山にあそべ天下の子 原田暹
人日の夫に私室を訪はれをり 岩淵喜代子
人日の納屋にしばらく用事あり 山本洋子
人日の沈痾宿痾を踏み臺に 中原道夫

【人日(中七)】
耳さとくゐて人日の雑木山 菅原鬨也
よく食べてよく寝て人日となりぬ 青山丈

【人日(下五)】


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