俳句では「夏衣」が主に和服を指すのに対して、「夏服」といえば洋服を指す。
【夏服(上五)】
夏服を着よトランプのジヤツク達 有馬朗人
夏服のよごれしままに勤めけり 大橋越央子
夏服の医大方面明るい夜景 小野裕三
夏服のすべての枝のさきにさはる 田中裕明
夏服の妹とは違ふ傷み方 櫂未知子
夏服の子よいつの間に六年生 津野利行
【夏服(中七)】
古びたる夏服を着て慇懃に 高濱虚子
たたみても夏服どこか力抜く 嶋田麻紀
【夏服(下五)】
山脈に猫入りくるやがて夏服 阿部完市