麻服の鎖骨つめたし摩天楼() 岩永佐保 …
麦真青電柱脚を失へる 土岐錬太郎 当地の…
梅漬けてあかき妻の手夜は愛す 能村登四郎…
何故逃げる儂の箸より冷奴 豊田すずめ 俳…
ビール買ふ紙幣(さつ)をにぎりて人かぞへ…
農薬の粉溶け残る大西日 井上さち 農薬散…
凌霄は妻恋ふ真昼のシャンデリヤ 中村草田…
ひまわりと俺たちなんだか美男子なり 谷佳…
みすずかる信濃は大き蛍籠() 伊藤伊那男…
乾草は愚かに揺るる恋か狐か 中村苑子 先…
ダリヤ活け婚家の家風侵しゆく 鍵和田秞…
香水や時折キッとなる婦人 京極杞陽 自分…