鏡
-
髪で捲く鏡や冬の谷底に 飯島晴子【季語＝冬（冬）】
髪で捲く鏡や冬の谷底に)飯島晴子湿った谷底の空気。そうとうな長い、しかも一本一本が確かな太さを伴う、ばさばさに乾燥した黒髪。その髪でごつごつの手鏡を捲いてゆく。髪の長さを考えれば、かなり不自然で大き…
-
しやぼんだま死後は鏡の無き世界 佐々木啄実【季語＝石鹸玉（春）】
しやぼんだま死後は鏡の無き世界佐々木啄実1日に何度も鏡を見…
-
寝化粧の鏡にポインセチア燃ゆ 小路智壽子【季語＝ポインセチア（冬）】
寝化粧の鏡にポインセチア燃ゆ小路智壽子（『絵屏風』） 寝化…
-
男色や鏡の中は鱶の海 男波弘志【季語＝鱶（冬）】
男色や鏡の中は鱶(ふか)の海男波弘志（『阿字』） 男色とは…
-
九月来る鏡の中の無音の樹 津川絵理子【季語＝九月（秋）】
九月来る鏡の中の無音の樹)津川絵理子良い俳句の条件、ではな…
-
船室の梅雨の鏡にうつし見る 日原方舟【季語＝梅雨（夏）】
