【夏の季語=三夏(5-7月)】浴衣
浴衣は、和服(着物)の一種。
平安時代、貴族が風呂に入る際に着用した湯帷子(ゆかたびら)がその原型とされる。
1890年代までは外出着としての着用は少なく、大半は日常着であったが、現在は「夏祭」のときの装いなど、外着としても用いられる。
【浴衣(上五)】
浴衣着て竹屋に竹の青さ見ゆ 飯田龍太
浴衣着て素肌もつとも目覚めけり 古賀まり子
【浴衣(中七)】
工女帰る浴衣に赤い帯しめて 富安風生
暮るるまで浴衣の袖を持て余す 山田弘子
雲深き富士や浴衣をゆるく着て 廣瀬直人
【浴衣(下五)】
いつまでもひとつ年上紺浴衣 杉本零
少し派手いやこのくらゐ初浴衣 草間時彦
校門の前は小走り浴衣の子 草深昌子
口開けて金魚のやうな浴衣の子 三吉みどり
爪先に草の触れゆく浴衣かな 中田みなみ
妹とその夫とゐる浴衣かな 正木浩一
【ほかの季語と】