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眼のなれて闇ほどけゆく白牡丹 桑田和子【季語=白牡丹(夏)】

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眼のなれて闇ほどけゆく白牡丹

桑田和子


暗闇でだんだんと目は慣れてくる。その時間の経過を詠んだ俳句として、印象的な一句である。何も見えないところから、白牡丹の白のぼんやりとした輪郭が見てくる、詠まれているのは、その時間だけだ。だから実はこの「白牡丹」は、「白牡丹」にはまだなっていない。その独特の存在感が「白牡丹」の本質でないかと言われてみれば、そんな気もしてくる。不思議な味わいのある一句だ。「俳句界」2020年6月号より。(堀切克洋)



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