
【秋の季語=晩秋(10月)】秋惜しむ
過ぎ去る秋を惜しむこと。歴史的仮名遣いは「あきをしむ」。「秋惜む」と「し」を送らないこともある。
「春惜しむ」と対にある。
【秋惜しむ(上五)】
秋をしむ戸に音づるゝ狸かな 与謝蕪村
秋惜む心添ひゆく忌日かな 稲畑汀子
惜しみつつ秋を掃き出す竹箒 酒井久美子
秋惜しむ宿に荷物を置いててより 小野あらた
【秋惜しむ(中七)】
戸を叩く狸と秋を惜しみけり 与謝蕪村
松原の秋ををしむか鶴の首 小林一茶
【秋惜しむ(下五)】
歳時記を開きしままに秋惜しむ 片岡義弘
木の中に入れば木の陰秋惜しむ 大西朋
【その他】