
【冬の季語=三冬(11-1月)】冬の海
寒々とした冬の海には人気がなく、水も暗く重たさそうに見える。重たい雲の下、荒々しい波が打ち寄せる。「冬海」とも。

【冬の海(上五)】
冬の海紺青の斑の鯉澄める 水原秋桜子
冬の海てらりとあそぶ死も逃げて 飯田龍太
冬の海サーチライトが一なめす 清崎敏郎
冬の海手に滴らすものもなし 小島健
【冬の海(中七)】
灰色の男と冬の海がある 角川春樹
死ぬといふやすらぎ冬の海になし 大木あまり
【冬の海(下五)】
一礁を見せじとふくれ冬の海 轡田進
海側に席とれどただ冬の海 正木浩一
すりへつてゐる空壜や冬の海 小川軽舟
【ほかの季語と】