【平成中村座発祥の地】

「平成中村座」は、十八世中村勘三郎(1955〜2012)が、「江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、多くの方々に歌舞伎を楽しんでもらいたい」と2000年11月に立ち上げたもので、初演の地は浅草の隅田公園内にある山谷堀広場、演目は『隅田川続俤 法界坊』であった。浅草聖天町の町名の由来になった「待乳山聖天」の向かいに位置する山谷堀広場には、「平成中村座発祥の地」の石碑が建っている。


十八世が2012年12月に亡くなった後、子の六代目中村勘九郎が平成中村座の座主を引き継ぎ、2014年7月にニューヨークで平成中村座復活公演を行った。以後コロナ禍を除いてほぼ毎年ペースで開催されており、今年2026年は10月に「浅草寺境内本堂裏仮設劇場」で開催されることがこのほど発表されたばかり!とても楽しみである。

【もがみや】

中村屋贔屓の方にはお馴染みの、勘三郎が贔屓にしていた「魚処 もがみや」。勘九郎もテレビ番組で紹介していたお店で、軒先には「平成中村座」や中村屋の角切銀杏紋の飾りも。完全予約制で夜のみ営業。平成中村座の帰りにぜひ。
猿若祭五十年の節目の今年、二月の猿若祭そして十月の平成中村座と、中村屋の大きなイベントが続く。猿若祭が来年以降も毎年続くことを願っている。そしてまた、鶴の舞う日を待っている。
【参考文献】
『手前味噌 三代目中村仲蔵自傳』(日本演劇文献研究會編「日本演劇文献集成第一」、北光書房、1944年)
(小谷由果)
【執筆者プロフィール】
小谷由果(こたに・ゆか)
1981年埼玉県生まれ。2018年第九回北斗賞準賞、2022年第六回円錐新鋭作品賞白桃賞受賞、同年第三回蒼海賞受賞。「蒼海」所属、俳人協会会員。歌舞伎句会を随時開催。
(Xアカウント)
小りす:https://x.com/colisnote
歌舞伎句会:https://x.com/kabukikukai
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