【冬の季語】牡蠣

【冬の季語=三冬(11-1月)】牡蠣

一年中出荷しているところもあるが、真牡蠣の旬は12月~2月ごろ。

一方で、岩牡蠣が6月~8月頃と言われる。


【牡蠣(上五)】
牡蠣舟やレストーランの灯をかぶり 大岡龍男
牡蠣食へば妻はさびしき顔と言ふ 杉山岳陽
牡蠣くうやその夜うすうすと人逝けり 赤尾兜子
牡蠣食へり急ぐにあらずいそぎつつ 草間時彦
牡蠣フライ女の腹にて爆発する 大畑等
牡蠣にレモン滴らすある高さより 正木ゆう子
生牡蠣をまの口で待つ人妻よ 橋本直
牡蠣フライ頼むメニューを見る前に 吉田林檎
牡蠣買うて愛なども告げられてゐる 阪西敦子

【牡蠣(中七)】
ブランデー一滴牡蠣を睡らしむ 八重樫弘志

【牡蠣(下五)】
砂漠近き夜の仮の世の牡蠣すする 小池文子
揺れてゐることを忘れて牡蠣船に 稲畑汀子

【その他の季語と】
行く年や石にくひつく牡蠣の殼 正岡子規
秋風や牡蠣はがしたるあとの岩 鈴木真砂女
冬帽を買ひてもさみし牡蠣食ひても 安住敦


関連記事