季語・歳時記

【春の季語】鰊

【春の季語=三春(2月〜4月)】鰊

かつては3月になると大群をなして北海道の沿岸に押し寄せたため、「春告魚」と呼ばれる。留萌では、雪上でニシン船を引くレースが、地元の冬の風物詩となっている。漁の解禁は2月15日ごろ。

ニシン漁は乱獲によって数は激減した。そのため、にしんも数の子も、輸入物がほとんどという時期もあったが、2023年ごろから国産の数の子の流通量が目立つようになってきている。


【鰊(上五)】
鰊群来たちはだかれる濱びとら 高濱年尾
鰊かな狼煙上げたき昼下がり  櫂未知子

【鰊(中七)】

【鰊(下五)】
唐太の天ぞ垂れたり鰊群来 山口誓子
韃靼に帰る鳥あり鰊群来 齋藤玄
ひたすらに食うて淋しき鰊かな 岸本尚毅


【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】



  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 【都道府県別の俳句】
  2. 【冬の季語】息白し
  3. 【夏の季語】小満
  4. 【春の季語】桜
  5. 【冬の季語】梟
  6. 【新年の季語】七種粥(七草粥)
  7. 【春の季語】初花
  8. 【冬の季語】冬野

おすすめ記事

  1. 無駄足も無駄骨もある苗木市 仲寒蟬【季語=苗木市(春)】
  2. 虹の後さづけられたる旅へ発つ 中村草田男【季語=虹(夏)】
  3. 【冬の季語】豆撒
  4. 【新連載】加島正浩「震災俳句を読み直す」第1回
  5. 追ふ蝶と追はれる蝶の入れ替はる 岡田由季【季語=蝶(春)】
  6. 足跡が足跡を踏む雪野かな 鈴木牛後【季語=雪野(冬)】 
  7. 【春の季語】朧
  8. 【秋の季語】小鳥来る
  9. 【春の季語】旧正月
  10. 【夏の季語】梅雨明

Pickup記事

  1. 【第22回】新しい短歌をさがして/服部崇
  2. 【夏の季語】初夏(はつなつ)
  3. 【冬の季語】湯たんぽ(湯婆)
  4. 花いばら髪ふれあひてめざめあふ 小池文子【季語=花いばら(夏)】
  5. しかと押し朱肉あかあか冬日和 中村ひろ子(かりん)【季語=冬日和(冬)】
  6. 数へ日の残り日二日のみとなる 右城暮石【季語=数へ日(冬)】
  7. 木の葉髪あはれゲーリークーパーも 京極杞陽【季語=木の葉髪(冬)】
  8. 【冬の季語】凍蝶
  9. 【冬の季語】雪兎
  10. 夕焼けに入っておいであたまから 妹尾凛
PAGE TOP