【秋の季語】八月

一年のなかで最も暑く、そして長く感じられる月。学生は夏休みで、自由研究や受験勉強に勤しむことに。テレビをつければ、甲子園。中旬にはお盆休みがあり、早めの台風が到来することも。八月は「終戦(敗戦)の日」が真ん中に控えており、それゆえに戦争の記憶が召喚される月でもあります。


【八月(上五)】
八月は常なる月ぞ耐へしのべ 八田木枯
八月のをはりのころを祭かな 今井杏太郎
八月もをはりの山に登りけり 今井杏太郎
八月の赤子はいまも宙を蹴る 宇多喜代子
八月が去る遠き蟬近き蟬 橋本榮治
八月がくるうつせみうつしみ 寺井谷子
八月のしずかな朝の出来事よ 鳴戸奈菜
八月の水平線の人柱 照井翠

【八月(中七)】
直立の八月またも来りけり 小島健

【八月(下五)】
えんえんと僕の素性の八月へ 平田修


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