【冬の季語】絨毯(絨緞)

【冬の季語=三冬(11-1月)】絨毯(絨緞)

じゅうたん=絨毯(絨緞)とは、一般的には経糸(たていと)と緯糸(よこいと)、パイル(毛羽)の構造を持つ織物の総称。

床に敷くことで暖かさを感じさせる生活用品であることから、冬の季語となっている。


【絨毯(上五)】
絨毯の美女とばらの絵ひるまず踏む 柴田白葉女
絨毯を敷き畳替せぬことに 中村芝鶴
絨毯の薔薇が次の間までひらく 正木ゆう子
絨緞に水のこぼれし夜景かな 長谷川櫂

【絨毯(中七)】
庫裡ふた間赤絨毯を敷き詰めし 右城暮石
血を血で洗ふ絨毯の吸へる血は 中原道夫

【絨毯(下五)】
とおい母国 旧植民地の絨緞踏む 伊丹公子
母のベッドありしあたりの緋絨毯 大木あまり

【ほかの季語と】
絨毯に螢火ひろふ多佳子の忌 鷹羽狩行
雪渓を踏み来し足を絨毯に 稲畑汀子
油虫打たれた後の絨毯なり 四ッ谷龍


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