【春の季語=三春(2月〜4月)】春風
春に吹く風。気持ちいい。
基本的には「はるかぜ」と読むが、「しゅんぷう」と漢語的にも読める。
【春風(上五)】
春風にこぼれて赤し歯磨粉 正岡子規
春風に吹かれ心地や温泉の戻り 夏目漱石
春風や闘志いだきて丘に立つ 高浜虚子
春風に吹かれて貨物船の来る 今井杏太郎
春風や掌より跳び出す車蝦 山口昭男
春風や少々サロンパスのにおい 津田このみ
春風に背中ふくらみつつ行けり 森賀まり
春風や弾力で立つ竹箒 津川絵理子
春風や母の自慢として生きん 吉田林檎
春風が暗渠を出でて黄昏へ 及川真梨子
【春風(中七)】
古稀といふ春風にをる齢かな 富安風生
自分より孤独春風へハロー 中嶋憲武
【春風(下五)】
【ほかの季語と】
【自由律】
春風のどこでも死ねるからだであるく 種田山頭火