【夏の季語】昼顔/浜昼顔

開花時期は5~8月。日当たりのよい野原や道ばたで、他の草木にからまって淡い花を咲かせます。海岸の砂地に見られるのは、浜昼顔。

KENPEI – KENPEI’s photo(wikipediaより

【昼顔(上五)】
鼻のない男にみえるひるがほが   三橋鷹女
昼顔や身を寄すほどの影ならず   橋閒石
昼顔の見えるひるすぎぽるとがる 加藤郁乎
ひるがほのはなひるがほのはなにふれ  佐々木六戈
昼顔は誰も来ないでほしくて咲く  飯島晴子
昼顔のあれは途方に暮るる色   飯島晴子
昼顔のひるなまぬるき鍵の穴   柿本多映
ひるがほや死はただ真白な未来  奥坂まや

【昼顔(中七)】
わたくしは昼顔こんなにもひらく  櫂未知子

【昼顔(下五)】
トラックの風にやぶれて昼顔は  夏井いつき

【浜昼顔】
はまひるがほ空が帽子におりて来て   川崎展宏
退屈を浜昼顔と分ち合ふ        後藤比奈夫
晩景は浜昼顔もて埋めなむ       柿本多映
ハイヒール浜昼顔に脱ぎ捨てて     西村和子



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