【夏の季語=晩夏(7月)】形代
かたしろ。紙などで人の形に作った「形代」に、自分の罪や穢れを移し、川や海に流して清めるという神事。
特に、「夏越」の大祓や年越大祓などの大祓の儀式で行われることが多い。
【形代(上五)】
形代に卯の年男とぞ書ける 正岡子規
形代のかすかなる穢にこだはりぬ 能村登四郎
【形代(中七)】
暫く晴れ形代の雲流される 林田紀音夫
まぐはひに似て形代の重ねあり 能村登四郎
風に逆立ち形代の流れ出す 鷹羽狩行
【形代(下五)】
行きゆくやうはなり打ちの形代も 阿波野青畝
羞づかしき罪のいくつか形代吹く 仮屋賢一