季語・歳時記

【春の季語】夕桜

【春の季語=晩春(4月)】夕桜

夕方の「」のこと。

桜が咲き散る3月下旬から4月は、すでに日が傾く時間がずいぶんと遅く、「日永」などとも呼ばれる時期である。

春らしい日中の明るい桜の時間帯が終わり、日が暮れるまでの夕方の時間も長く感じられ、夕日を受けた桜にもまた味わいがある。

夕ざくらけふも昔に成にけり 一茶

春の物思いを示す「春愁」の感覚ともどこかで通じる独身一茶48歳のときの句。


【夕桜(上五)】
夕ざくら机の上になにもなし 石田郷子
夕桜すこし煉瓦を積みかけて 岸本尚毅

【夕桜(中七)】
図書館をいで夕ざくら散るをみる 鈴木しづ子

【夕桜(下五)】
初めての町なつかしき夕桜 西村和子
少年は絶望知りぬ夕桜 奥坂まや
咲き満ちて人は遠景夕桜 仙田洋子
シーソーに妻から浮いて夕桜 小池康生


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