【秋の季語】蘭

【秋の季語=秋(10月)】蘭


一般的に蘭といえば「胡蝶蘭」や「カトレア」など、色形の美しい洋ランが店先を飾るが、秋の蘭は、駿河蘭や支那蘭などの小ぶりな東洋ランを指すことが多い。芭蕉にも〈蘭の香や蝶の翅にたき物す〉〈門に入れば蘇鉄に蘭のにほひ哉〉〈香を残す蘭帳蘭のやどり哉〉などの作あり。いけばなの世界で蘭といえば「春蘭」を指すが、「秋蘭」といえば「藤袴」ないしは駿河蘭を意味する。


【蘭(上五)】
白き蘭やがて匂へり見つつあれば 加藤楸邨

【蘭(中七)】
雨ばかりなれば蘭の香人につく 細見綾子
送られながら捨ててく蘭に日の疲れ  平田修

【蘭(下五)】
清貧の家に客あり蘭の花 正岡子規
おぼろなる仏の水を蘭にやる 大木あまり


関連記事