【春の季語＝晩春（4月）】春愁
しゅんしゅう。
桜散るころの季節に、なんとなく鬱屈した気持ちになること。
五音で「はるうれい」とも読むことがあるが、「春愁ひ」と仮名を送って区別することも多い。
【春愁（上五）】
春愁や草の柔毛のいちしるく 芝不器男
春愁は人なき都会魚なき海 野見山朱鳥
春愁や踏みし缶より水が出て 茨木和生
春愁のスリーサイズを測りけり 櫂未知子
春愁をいだくすべなきトルソかな 渡辺竜樹
【春愁（中七）】
こだはつてをり春愁といふべきか 高木晴子
ありありと春愁の眉阿修羅像 倉橋羊村
【春愁（下五）】
