冬の季語

【冬の季語】蒲団干す(布団干す)

【冬の季語=三冬(11月〜1月)】蒲団干す(布団干す)

【ミニ解説】

蒲団」を天日に干すこと。

からりとした冬の好天に干した蒲団で眠るのは、気持ちがよい。

季語としては「干蒲団」としても用いられる。


【蒲団干す(上五)】
布団干す名畑の山を渡り鵙 前田普羅
布団干す妻の辺に蝶生れけり 草間時彦
布団干す雲の行方を追ひ乍ら 稲畑汀子

【蒲団干す(中七)】
他所者のきれいな布団干してある 行方克巳
悪夢見ぬやうに布団を叩き干す 堀切克洋

【蒲団干す(下五)】
燈台を思ひ出しをり蒲団干す 加倉井秋を
葬りあと湖に向け蒲団干す 宇多喜代子
改元の空はそらいろ蒲団干す 矢作十志夫
江の島と富士のあひだに蒲団干す 大森春子
ビルに住みコンクリートに布団干す 岸本尚毅


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