【冬の季語】外套

【冬の季語=三冬(11〜1月)】外套

コート」のこと。

防寒のため衣服の上に着るゆったりとした衣服である。

日常的にはもうあまり使われない言葉であるため、どことなく古めかしい印象を与える。

アカーキイ・アカーキエヴィチは、ゴーゴリの小説「外套」の主人公。


【外套(上五)】
外套を黝くぞみたるのみに寝る 石田波郷
外套に荒ぶる魂を包みゆく 長谷川櫂
外套の汲めども尽きぬあをさかな 櫂未知子
外套の内ポケットの波打ちぬ  対中いずみ
外套にきのふの風のにほひかな 相沢文子

【外套(中七)】
うしろより外套被せるわかれなり 川口美江子
アカーキイ・アカーキエヴィチの外套が雪の上 中田剛
エンドロール膝の外套照らし出す 柘植史子

【外套(下五)】
けさらんぱさらん黒くない外套を着て 佐藤智子


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