【夏の季語】苺

【夏の季語=初夏(5月)】苺

一般的に「苺」とされるのは、明治時代から広く日本国内各地で生産されるようになったオランダイチゴ属である。

甘酸っぱい風味と香りで、一般に果物として姿も可愛らしく人気は高い。栄養的にも優れ、特にビタミンCが豊富に含まれていることが知られている。


【苺(上五)】
苺ジャム男子はこれを食う可らず 竹下しづの女
ただ苺つぶし食べ合ふそれでよし 中村汀女
苺狩金貨の如く日を仰ぎ 宇佐美魚目
苺赤し食ふも食ふたり六十個 大場梅子
いちごジャム塗れとおもちゃの剣で脅す 神野紗希

【苺(中七)】
恋に恋ひ苺をたべて匙をなめ 八田木枯
牛乳に苺潰せり旭日旗  堀田季何
憂ひつつぬるき苺を噛みにけり 野城知里

【苺(下五)】
練乳の賞味期限や苺買ふ  津髙里永子



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