【春の季語】雁帰る

【春の季語=晩春(4月)】雁帰る

「燕来る」とは入れ替わりに、冬を日本で過ごした雁が北のシベリアへと帰っていくこと。

七十二候のうち第十四候は、「鴻雁北」。4月9日~4月13日頃である。

帰る雁にちがふ雲路のつばくらめこまかにこれや書ける玉章   西行

のように、和歌の時代から詠まれてきた春の風物詩。

「雁」「雁渡る」は秋の季語である。


【雁帰る(上五)】
雁かへる方や白鷺城かたむく 萩原麦草

【雁帰る(中七)】
かなしめばけふ雁の帰るなり 今井杏太郎

【雁帰る(下五)】
光りしは雁の童子か雁帰る 山田みづえ
飯粒で封じる手紙雁帰る 有馬朗人
船室の枕ちひさし雁帰る 奥坂まや


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