【夏の季語=三夏(5月〜7月)】洗い髪
夏場にさっぱりと洗われた髪のこと。「髪洗う」の名詞形。歴史的仮名遣いは「あらひがみ」。
【洗い髪(上五)】
洗ひ髪梳きつつ定年の話など 菖蒲あや
洗ひ髪母に女の匂ひして 岡本眸
洗ひ髪夜も緑なす雨降れり 嶋田麻紀
【洗い髪(中七)】
俯むきて仰むきて洗ひ髪を干す 山口波津女
【洗い髪(下五)】
みじかくて耳にはさみて洗ひ髪 下田實花
豊かとも乏しともなき洗ひ髪 上野泰
お百度を踏みて乾けり洗ひ髪 品川鈴子
彗星を待つ少年の洗ひ髪 杉山久子
【ほかの季語と】
涼しさや藁で束ねし洗ひ髪 井上井月
洗ひ髪かはく間月の籐椅子に 杉田久女
卯の花や一握となる洗ひ髪 鷲谷七菜子