
【冬の季語=三冬(11月〜1月)】竈猫
「かまどねこ」は、まだ暖かい竈に入ろうとしている「冬の猫」のことである。
暖房器具もなく竈が住宅に付属していたころ、人間が火を落としてから、猫は少しでも暖まろうと竈の中に潜り込んで寝入った。〈しろたへの鞠のごとくに竈猫〉(飯田蛇笏)のごとく、朝になると、竈から這い出してくる猫の姿は灰だらけとなる。
比較的新しい季語で、富安風生の「何もかも知つてをるなり竈猫」から始まったとされる。「かじけ猫」とも。

【竈猫(上五)】
【竈猫(中七)】
天竺の血を引く竈猫なれば 青山茂根
【竈猫(下五)】
しろたへの鞠のごとくに竈猫 飯田蛇笏
在りやうも寂光の中かまど猫 倉橋羊村
一家戦没以来不死なる竈猫 竹岡一朗
鳴声が足音が消え竈猫 塚本武州