【春の季語】佐保姫

【春の季語=三春(2-4月)】佐保姫

さほひめ。春をつかさどる女神。秋の女神である「龍田姫」と対置される。

五行説では春は東の方角にあたり、平城京の東に佐保山(現在の奈良県法華寺町法華町)があるためにそこに宿る神霊佐保姫を春の女神と呼ぶようになった。白く柔らかな春霞の衣をまとう若々しい女性と考えられる。

佐保姫の糸染め掛くる青柳を吹きな乱りそ春の山風 平兼盛『詞花集』

佐保姫の霞の衣ぬきをうすみ花の錦をたちやかさねむ 後鳥羽院『後鳥羽院御集』

霞の衣裾は濡れけり佐保姫の春立ちながらしとをして 山崎宗鑑『新撰犬筑波集』


【佐保姫(上五)】
佐保姫に召さるゝ妹のわかれかな 日野草城
佐保姫を迎へに出づる帆船か 大島民郎
佐保姫の海より来たる素足かな 大屋達治
佐保姫のハミングをするときは風 月野ぽぽな

【佐保姫(中七)】
約束もなく佐保姫に逢ひにゆく 今井杏太郎
宇陀郡てふ佐保姫の仕度部屋 伊藤伊那男

【佐保姫(下五)】




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