【夏の季語】菖蒲

【夏の季語=初夏(5月)】菖蒲

水辺に自生する多年草で、葉に香りがあるため邪気を払うとされる。「端午」の節句には、軒に葺いたり風呂に入れたりする風習がある。「あやめぐさ」ともいう。とても紛らわしいが、葉ではなく花を楽しむ「花菖蒲」や「渓蓀」とは別物。

季語としては「菖蒲葺く」や「菖蒲湯」として使われることが多い。


【菖蒲(上五)】
菖蒲束ほどけ湯かげん出来てをり 稲畑汀子

【菖蒲(中七)】
灯のさして菖蒲片寄る湯槽かな 内藤鳴雪
いねてより菖蒲の匂ひ思ひ出す 細見綾子

【菖蒲(下五)】
矢に切つて明治なつかし菖蒲髪 武原はん女



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